新型コロナウィルス感染の波がくり返されておりますが、執行部・理事会・主催校の間で協議した結果、2023年春季大会は対面とオンライン(ZOOM)のハイフレックス式にて開催することと致しました。前回の秋季大会は基本的にオンライン開催でした。今回は研究発表とシンポジウムがほぼ会場にて対面で実施され、コロナ禍以前の形式が再現されつつあります。みなさまにおかれましては、ご無理のない範囲で、会場での参加、あるいは、オンラインでの参加をどうぞよろしくお願いします。
大会への参加方法などは、基本的には2020年秋以来のオンライン大会の際と同じです。ZOOM使用の際のマニュアルや注意事項などについては、大会の一週間ほど前に「日仏哲学会オンライン大会の手引き」をお送りしますので、そちらをご参照下さい。
当日のアクセスのためのZOOMミーティングのURL等についても、マニュアル送付時に合わせてメール(メール未登録者には郵便)でお伝えします。連絡を確実に行うため、メールアドレスを事務局に伝えていない方、または変更のある方は、事務局(secretariat.sfjp@gmail.com)までご連絡下さい。
【春季大会プログラム】
日時 2023年3月18日(土)
場所 早稲田大学(早稲田キャンパス) 11号館4階、大会議室および第1、2、3会議室。
第4会議室は会員控え室としてご利用いただけます。
形式 対面+オンライン会議
一般研究発表 10:00-12:20
* 発表時間帯 ① 10:00-10:40 ② 10:50-11:30 ③ 11:40-12:20
発表者・司会者は会場での参加。
第1部会 第1会議室 (司会:①津崎良典/②鈴木泉/③杉山直樹)
①筒井一穂「デカルト『方法序説』における人間存在の不完全性について」
②榮福真穂「スピノザの平行論の起源をめぐる考察 :『短論文』の神論を中心に」
③田中康平「ベルクソン哲学における直観の否定作用について」
第2部会 第2会議室 (司会:①②岩野卓司/③廣瀬浩司)
①若杉直人「ジョルジュ・バタイユの「演劇化」におけるミメーシスの問題」
②谷虹陽「シモーヌ・ヴェイユとジャック・マリタンにおける個と共同体」
③野々村伊純「言語における文化の自然性―メルロ=ポンティによるソシュールの「相対的動機付け」への注目」
第3部会 第3会議室 (①山森裕毅/②郷原佳以/③杉村靖彦)
①辰己一輝「治癒としての生成──ジル・ドゥルーズのニーチェ解釈における「健康」の意味と位置付け──」
②高波力生哉「ジャック・デリダにおける日付の範例性について──『シボレート』を中心に」
③佐藤香織「リクールにおける無神論の媒介的位置づけ ――リクール「宗教、無神論、信仰」の読解」
休憩 12:20-14:00 (理事会(大会議室にてハイフレックス式):12:40-13:40)
シンポジウム 14:00-17:30 大会議室
・テーマ: 七月王政とフランス思想
・司会:村松正隆 (北海道大学)
・提題者:
杉本隆司(明治大学):「コント思想の変容:「実証哲学」から「実証主義」へ」
金山準(北海道大学):「七月王政期のアソシエーショニズム」
白瀬小百合(日本学術振興会海外特別研究員):「七月王政初頭のサン=シモン主義」
梅澤礼(富山大学):「トクヴィルの刑罰哲学:「囚人と狂気」の問題も含めて」
趣旨:一般に七月王政期のフランス哲学を巡る研究は、ヴィクトール・クーザンによる哲学教育、哲学史教育の確立とその社会的意義に焦点を当てることが多い。しかし、学科としての「哲学」以外の領域にも視野を拡げると、他にも様々な興味深い要因が見えてくる。この時代は、一方での比較的安定した経済成長と、他方での貧富の差の拡大を背景に、サン=シモン主義や種々の社会主義など、多くの社会思想が花開いた時代でもあり、また、鉄道開発や消費生活の拡大によって、人々の心性に大きな変化が訪れた時代でもあった。このシンポジウムにおいては、社会思想、心性史、さらには文学史なども視野に入れつつ、1830年代から二月革命期にかけてのフランスにおける思想のダイナムズムと現代的意義を明らかにしたい。
※ 今回のシンポジウムではディスカッションの時間を長くとるため、発表の内容を予めHPにてお知らせする予定です。発表一週間前ごろからを予定しています。